【同期会だより】大19期忘年会開催(12月12日)

 12月12日に大19期卒の今年4回の最後行事として有楽町駅近くの定宿イトシアビル3F<響>にて13名の参加で忘年会を開催した。今回のハイライトは小西栄範さんの「仏教の歴史」についての講演である。

 小西和尚と呼んでいたが、正式呼称の小西上人は浄土宗の得度を受けた後、同期一同へのアカデミックな初めての報告でもあった。簡易的な頭陀袋と鉦を持参し、バチを叩く「リーン・リーン」の音色が煩悩を払い、自身を清めるとの効果を合図に陀羅尼の唱えで開講する。厳かな雰囲気の中での講話はなぜか自然に頭脳に入る。<仏教の誕生><大乗仏教の成立と東伝><日本への伝来と受容・展開><近世・近代の日本仏教><現在の宗教実態と仏教の課題>の項目毎にレジメを使い、興味深いエピソードを交えての説明。たとえば、五戒のひとつ不飲酒戒は現在では「酒を飲む」から「酒を売り」禁止の方向に変化したとの説明があり、忘年会の楽しい飲食にブレーキをかけることなく、酒席の宴を盛り上げる配慮があった。とくに原始仏教の四諦である苦諦・集諦・滅諦・道諦の詳しい説明は納得感があった。最後に、日本仏教の課題として(釈迦に帰る)(葬式仏教からの脱却)(寺院・檀家・僧侶の減少への対応)の説明は終活に近づくわが身を考えるうえで心に響く。経済学の視点からも近頃の資本主義社会の精神的な乱れを再考できる有意義な仏教の講義であった。

 来年度の一泊旅行については、木村俊明さんから照屋義実さんが沖縄県の公務から解放されれば、来年5月頃に水戸・日立辺りで開催したい旨の提案があった。世界的な視野と前向きな行動の同期見本として照屋さんの参加に期待が膨らむ。有楽町電気ビル地下の二次会にも10名が参加し4時ごろ散会した。(文責・写真:志賀)

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*前列左から日野、木村、小西、渡部、志賀、寺島、後列左から中川、国乗、新保、大隅、星、安達(小林は途中退席)