後藤康夫教授が最終講義―同窓会員も多数聴講ー

 2016年3月で定年退職される福島大学経済経営学類の後藤康夫教授(65)が1月28日、最終講義を行いました。後藤教授は福島県伊達郡桑折町出身、1973年、福島大学経済学部を卒業、京都大学大学院経済学研究科博士課程単位取得退学後、富山大学を経て1989年に母校の助教授に迎えられ、1997年教授に就任されました。専門分野は政治経済学(マルクス経済学)、現代資本主義論(アメリカ資本主義・社会運動論)です。

 最終講義は「ポスト冷戦25年の世界史像と経済学のあらたな展開」と題して、アメリカ対ソ連の冷戦構造が終えんした後の世界とそれに関わる経済学の役割について展望しました。後藤教授は、21世紀はインターネット革命によって資本と国家を超える「ネット新世界」が現れ、他方ではグローバリゼーションによって「生産のアジア化・世界の工場化」が進行していること、そしてアメリカが資本、中国が労働を担う共生関係としての「米中双軸」が存立していることを説明。いまや自然・大地から追放された大量の住民が都市に流入し、10億のスラム住民を抱える「都市貧困のグローバル化・爆発」を迎えていると指摘しました。

 これらの状況をふまえながら後藤教授は経済学の役割として①社会科学の基礎をなす正義・倫理・規範論の新たな展開②ネット革命を生産様式の労働概念において把握すること③資本の世界市場形成・グローバル性の把握―を挙げ、経済学が大きな飛躍を求められていることを説明しました。    最終講義には信陵同窓会からも永倉禮司会長、佐藤慶吾副会長(福島信陵会会長)、安達正紀事務局長らOBも多く訪れ、現役学生諸君に交じって熱心に聴き入りました。講義終了後、永倉会長が後藤教授に花束を贈りました。    後藤教授は2016年度からは特任教授として引き続き研究にあたることになっています。(報告=菅野建二、大21回)

後藤康夫先生最終講義2_small.jpg 最終講義を行う後藤康夫教授

後藤康夫先生最終講義3_small.jpg 永倉会長から後藤教授に花束を贈る

後藤康夫先生最終講義1_small.jpg 学生に交じり同窓生も熱心に聴講